もっとも多くの国で飲まれているといわれるコーヒー。でも、味はよく知っていても、どんな木に実がなって、どのように栽培されるのかなどはあまり知られていません。
そこでコーヒーをより深く知るために豆知識をご紹介。コーヒーのことをもっと知れば、味も深みが増すかもしれません。
コーヒー(Coffee)・カフェ(Cafe)は、今では世界中で通用する言葉になっていますが、そのルーツを探るとアラビア語のカフワ(Qahwah)にたどり着きます。カフワ(Qahwah)という言葉はコーヒーが飲まれるようになる前からあり、もともとはワインを意味していたとか。この言葉がトルコに伝わるとカーファ(Kahue)に変わり、ヨーロッパ各地でコーヒー(Coffee)やカフェ(Cafe)と呼ばれるようになりました。
コーヒーとは、アカネ科に属する常緑樹。アカネ科は熱帯地方を中心に約600種類分布し、そのうちコーヒー属は約40種。飲料用に適しているのは、アラビカ種・ロブスタ種・リベリカ種のわずか3種だけで、これらの木になった赤い実(コーヒーチェリー)の中にある種子が原料となります。
世界で栽培されているコーヒーのおよそ3分の2がアラビカ種です。エチオピアのアビシニア高原が原産地とされ、アラビア半島を経て東南アジア・中南米・東アフリカに広がりました。生豆は細長い形をしていて、酸味のある味と香りに優れているのが特徴。
19世紀にアフリカのコンゴで発見された品種。生豆は丸く、ロブ臭といわれる独特の香りと苦みがあります。主にアイスコーヒーに使われます。
西アフリカ原産の品種。現在は自家用など、わずかしか栽培されていません。
コーヒーが栽培されているのは、主にコーヒーベルト(北緯25度、南緯25度)と呼ばれる熱帯・亜熱帯地域。その中でも実が引き締まり、ゆっくり熟すという理由で、昼夜の寒暖差が大きい高地産のものが良質とされています。
コーヒーの木は種をまいて3年目に白い花を咲かせ、それから約8カ月後にコーヒーチェリーがなります。
収穫は年に1~2回、乾期に行われます。収穫された実は精製(乾燥・不純物の除去・乾燥・脱穀・選別など)され、出荷されます。精製方法には、自然乾燥式(ナチュラル)・半水洗式(セミウォッシュト)・水洗式(ウォッシュド)があります。